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2013-09-20

Michael in 福岡&長崎 '93 (日文)

Michael in 福岡&長崎 '93

6日間の記録
來源:mjfcmoonwalk.com






(株)ツインドーム・シティ発行(A3判) / 『今だから明かすコンサートまでの裏話』 一部抜粋



■9月7日(火) part.1 マイケル来日!
 今日、いよいよマイケルが日本にやってくるっ!! 昨年の来日('92年12月)からたったの9ヶ月で、再びマイケルが帰ってくる!

台湾に行っている仲間からTelで 「無事にコンサートを終えた」 とは聞いたものの、やっぱり元気なマイケルをこの目で見るまでは落ち着かないっ。 マイケルの来日の度に思うんだけど、何だか信じらんなくてフワフワした気分。
 今回はチャーター機で移動しているため、飛行機の到着時刻は全く判らない。
 そんなわけで、午前中から福岡空港は熱狂的ファン&報道陣がウロウロ; ひたすら皆マイケル到着を待ち続ける…!
 そのうち、国際線出口から空港出口までの約15mくらいの間に皆ズラリと並び、 『マイケルお出迎え』 の態勢が作られていく。

 あちこちで、記者がファンに対して同じ質問を繰り返していた。
 「マイケルの疑惑についてどう思いますか?」
 皆の答えはもちろん同じ!
 「信じてませんよ!そんな話!」
 ただ、ツアー中の体調不良に関するニュースは、やっぱり心に引っかかる。
 マイケルっ、ファンは皆あんな疑惑信じてないし、あなたが来てくれるのを待っているんだよ! 皆あなたを応援してるよっ!!    そんな気持ちを何とか伝えたくって ジッと待っているうちにも心はハヤる…。

 次第に人も増え、緊迫感が漂ってくる…!
    でも、しばらくそこで待ち続けているうちに、周りの様子が何だかヘンな事に気づく。
 こぉんなに人垣が出来ちゃってるのに警備員は殆んどいないし、ロープすら張られていない。 それに、ファンと報道陣が囲むように作っている通路はあんまりにも狭くって、マイケルがこんな所を通るなんて考えられない。 とてもマイケルを迎える警備態勢とは思えない。
 皆がだんだん 「ココは違う?!」 って思い始めたその時… 誰かが外に走り出した! それにつられてその場の皆も外にダッシュ!!
 皆が外に大移動すると… あっ!ロープ!
 なんと、空港の外にロープが張られている! ココだぁっ! マイケル、ココ通ってくんだっ; みんな一斉にロープにしがみつく。
そこは空港の隣の警察署前の駐車場で、そこにはマイケルが乗るらしいバスが1台停まっている。 周りには沢山の警備員、そしてマイケルのセキュリティー達もいる!
 私たちは、マイケル出発に備えてタクシーをチャーター。 マイケルが出てくるのをひたすら待つ。

 それからどれくらい待っただろうか。
 あんまりマイケルが出て来ないので、タクシーのおじちゃんも降りてきて私たちの所にやって来る。
 「マイケル、このままホテルに直行かなぁ?」
なんて話していると、タクシーのおじちゃんが一言   
 「マイケル、(長崎の)ハウステンボスに行くぞ」
    はぁっっ?!; お、おじちゃん今なんて?!; 来日初日にしてハウステンボス?!
 …信じらんないけど本当らしい; もうっこーなったら何処にでもついてくぞぉっ;

 時刻はそろそろ4時を回ろうとしている。 ちょっと待ちくたびれて、皆ファン同士おしゃべりなんかして和んでいたその時   
 ぞろろっと空港わきの出入口から、マイケルのセキュリティーが出てきたっ! マイケルがとうとう出てくるんだっ!! スゴイ歓声があがる。
 そしてセキュリティーに続いて、昨年も一緒に来ていた甥っ子3人が出てくる。 あっ今年も来たんだっ。
 なんて一瞬気を取られていると… わっ!!! と ひときわでっかい歓声があがった!
 マイケルだぁっ!!! マイケルが出てきたっ!;


 黒いズボンに、赤と黒のスタジャン、そして帽子にサングラス。 マイケル、ススス…っと歩きながら、ファンの歓声に応えてブンブン手を振るっ!!
あぁっ またマイケルが日本に来てくれたんだっ!!
 嬉しくってたまらないっ;
 マイケルは30mくらいの距離を歩き、バスの横っちょへ。 そしてファンに向かって掌を合わせてニッコリ バスに乗り込んだのでした。
 でも、アレレ; マイケルそれってバンコクの挨拶?!; けど、そんなマイケルがめちゃめちゃカワイかった

 そして騒然とした中、バスは出発。
 熱狂的ファン&報道陣の乗ったタクシー10数台、そして中継ヘリ(?!)を引きつれ、マイケルは長崎ハウステンボスへと向かったのでした。






■9月7日(火) part.2 ハウステンボス初日。




 マイケルご一行様バスは、夕方ごろハウステンボスに到着。
 一般入国ゲートを通り越し ワッセナー(別荘。居住区になっている)側から中に入る。 そこで船に乗り換え、マイケルはハウステンボス内にある 『ホテル・ヨーロッパ』 へと向かった。

『ホテル・ヨーロッパ』 の周りには、福岡空港から追っかけてきたファン約30人ほどが集まり、マイケルが居そうな最上階を眺めている。 そして人影が見える度に、皆そわそわ;
 しかしっ警備のおじちゃんに信じられない事を言われたのであるっ。
 「マイケルはね、1階の部屋にいるよ」。
    え?!; 1階の部屋?!;
 おじちゃんはそう言って、川向こうの目の前の部屋を指さすのだ。
 うそ――っ?!; マイケルは最上階ではなく前代未聞の1階の部屋にいるの?! 私たちと同じ高さの所にいるなんてっ 死ぬほど不思議な感じ…;
 それにしても、ハウステンボスの夜はめちゃめちゃ寒いっ!; 海風がゴーゴー吹きつけるし、だんだん辺りも暗くなる。
 マイケルお出かけしないのかなぁ。 私たちはひたすら待ち続ける。 でも、さすがに初日はお疲れで お出かけなんかしないかも…。

 そこでしばらく待っていると、1隻の船がやってきた。 船はそのまま 『ホテル・ヨーロッパ』 内の船着場へと入って行く。
 えっ; もしかしてマイケルが乗って出てくるのかなぁ?! ドキドキしながら船が出てくるのを待つ。
 船はゆっくりと 『ホテル・ヨーロッパ』 から出てきた…。 そして船の中には    マイケル!! やっぱりマイケルが乗ってる!
 マイケルは空港の時と同じ格好で、セキュリティーや甥っ子たちと船の中に座っている。
 「キャーっ マイコ――っ!!」
私たちは船に向かって必死に手を振る。
 最初こっちに背を向けて座っていたマイケル、ちらっちらっと後を振り返るんだけど、それ以上の反応が無い。 こんな時マイケルが反応してくれないなんてヘン?!

 船は、すぐ横の 『迎賓館』 へ到着。
 そこでマイケル、船から降りた時にピラピラッと手を振ってくれた! あっマイケルやっぱり手を振ってくれたっ;
 それからマイケルは 『迎賓館』 前に停めてある車に乗り換えた様子。 やっぱりお出かけするんだっ!! とにかく車の走る方向を目指して私たちは走る。
 すると、アレっ?!; 車がこっちに向かって走ってきたっ; うわぁっ; マイケルこっちにくる?! ひぇ~~; 
 マイケルの後を追っかけるのは当たり前だけど、むこうから向かって来られると どーしてイイか判らないっ; とにかく、走ってくる車の邪魔にならないように、わきに避ける。
 車がどんどん近づいてきて、そしてすれ違う瞬間! フッとマイケルの横顔っ!
 座っているマイケルが見えて、しかもサングラスしてないっ マイケル、お人形さんみたいにちょこんっと座っている。
 「マイコ――っ!!」
 みんな手を振る。 でもでもマイケルは殆んど反応が無く、表情も変わらない…。 そのまま車は走り去って行く。
 マイケルっ マイケルじゃないみたい…。 どーしたんだろう;
 マイケルはハウステンボス到着直後、報道陣から疑惑についてヒドイ言葉を投げつけられていた…。 マイケル元気ないのかなぁ;

そしてマイケルを乗せた車は、そのまま 『ホライゾン・アドベンチャー』 へ到着。 このアトラクションは、オランダ大洪水や竜巻を体験できるシアター。
 建物の後ろに回ると、あっ さっきマイケルが乗ってた車! そしてそこにはロープが張られている。 マイケルここから出てくるんだ!
 私たちは、アトラクションが終わるのを今か今かと待つ。 車と出口の間にセキュリティーの人が立っている。 そして… 
 あっ!! マイケルがパッと出てきたっ!
 マイケル今度はサングラスして、上着を脱いでて赤いシャツ姿。 あっという間に車に乗り込んじゃう。 でもこの車って後ろに楕円形の窓が付いていて、中まるみえ!;
 「マイコ――っっ!!」
 皆で手を振る。
    するとマイケル、座る前にこっちに向かってピラピラっと手を振ってくれた。
 「わーいっ マイケルっ
 そして車は出発。 マイケルの後ろ姿がどんどん遠くに行っちゃう;
 次はどこへ?! 私たちはとにかくダッシュ!

マイケルは次に、『パレス・ハウステンボス』 へと向かったのでした。
 私たちが着いた時には、もう中には入れない状態で、中は暗くてよく見えない。 ほんとにマイケルここに居るのかなぁ。
 正面門前に行ってみる。 すると門の前には警備員の姿! 奥の方を覗くと、さっきの車が停まっている。 きっとココから出てくるんだっ!!
 そこでしばらく待っていると、とうとう車が動き出した。 そしてこっちの門に向かって走ってくる! ひゃあーっ こっちにくるっ;
 どんどん車が近づいてきて、そしてとうとう車とすれ違う。 マイケルの横顔が見えるっ!! 私たちを見て、マイケル一瞬 目をまん丸くする。 マイケルっ サングラスしてないよぉっ;
 車は下り坂を走り出す。 皆、死にもの狂いで車を追っかける! でも車はどんどん遠くなる;
 そしてマイケルは、そのまま 『迎賓館』 へとお帰りになったのでした。

 顔とか表情よりも、なんだか後ろ姿が印象的だったマイケル…。
 昨年の あの呼べば応えるマイケルと、今日見たマイケルは、ちょっと違うって気がした。 マイケル、元気ないのかなぁ。 ちょっと疲れているだけかなぁ。 少し心配になってしまったのでした。
 そしてその日、マイケルは 『ホテル・ヨーロッパ』 から 『迎賓館』 へと移ったのでした   


予定したホテルをマイケルが土壇場で変更した理由について、相変わらずなマスコミいわく
「ファンが運河を泳いで渡ってくるのではと不安がった」・「幽霊を見たのかも」



■9月8日(水) part.1 オランダ村、バイオパークへ。

 台湾から遅れて福岡に到着した私たちも、昨日の夜中にはテンボス内のホテルにチェックイン出来て、何とかハウステンボスでの朝を迎える。
 福岡での到着の様子や昨夜のハウステンボスでの出来事を、合流した仲間に訊いて、いま本当にこの場所にマイケルが居るんだって事を実感する。 懐かしい思い出でいっぱいのハウステンボス。
 今日のお天気は、雲ひとつない快晴! どうかマイケル、久しぶりの日本を思いっきりenjoyできますように…


私たちは眠い目をこすりながら、昨日渡し損ねた photo book を手に、AM11時ごろマイケルの宿泊する 『迎賓館』 の前に歩いて行ったのでした。
 『迎賓館』 の前にはすでにファンが集まっていて、河を挟んですぐ目の前に見えているマイケルの部屋のベランダをジッと見上げている。 そんな光景は前回と一緒だけれど、今回はそれに加えて各局のカメラマンがズラーっと軒を連ねて並んでいる。

    結局、午前中はどこにもお出かけしないマイケル。 どうも、午後から園外にお出かけしそうだって事が判り、しばらく 『迎賓館』 のベランダを見つめていた後、私たちは 『迎賓館』 の正面玄関側に回ってみたのでした。
 到着してみると、そこには既にロープが張られていて、ファンや野次馬・カメラマンが大勢待機しているっ; ロープ内側には黄色い 『バイオパーク』 のバスがスタンバイしていて、何だか今にもマイケルが出てきそう。 私たちも急いでその場を離れ、近くの一般道に向かって歩き出す!
 途中、昨年も乗っけてもらった “ラッキータクシー”のおじちゃんにバッタリ!
 「おじちゃんっ 憶えてるっ?!」って言うと、「あンれ~、また来たんかね」 だって。
 「マイケル、『オランダ村』 と 『バイオパーク』 に行くらしいねぇ」 って、おっちゃん。 昨年は大雨で行けなかったんだもんね。
 そのままおっちゃんと別れ、私たちは一般道にタクシーを停めて、マイケルのバスを待ってスタンバイ! 他にも数人のファンが、同じようにマイケルが来るのを息を潜めて待っている。


迎賓館を出て 『バイオパーク』 の黄バスに乗り込むマイケル

    と、それから数分後、遠くの方で黄色い歓声が聞こえ… ついに、『バイオパーク』 の黄バスが走ってきたっ!! どんどんこっちに向かって近づいてくるっ!
 いつもの 「マイケル・コール」 に加え、私たちは 「コマンダー・ジャクソン・コール」 を心に決め、黄バスに向かって叫びながら必死に手を振るっ!
 目の前で、ゆっくり左折するバス。 透明な窓の向こうには… マイケルっ!
 赤いシャツ着て、帽子にサングラス姿で、バスの後ろの方に立ち上がっているっ。 そして、ニッコニコに笑いながら、ファンからよく見えるように乗り出して手を振ってくれてる!


 「コマンダー・ジャクソ――ン!」 「マイコ――!」
 そのまま走って行く黄バスを、そこにいたファンは全員急いで追っかける! 例のごとく、マイケルの座っているあたりは白いカーテンが引かれている。 黄バスの後にタクシー5,6台が続く。

 しばらく走り続けたあと到着したのは、やっぱり 『オランダ村』。
 裏口へ続く小道を進み、その先でおもむろにマイケルの黄バスが停まった。
 「えっ?! こんなトコで降りちゃうのっ?!;」
 思わず、そこにいたファンはタクシーから飛び降りて、全員バスのそばへ駆け寄る。 バスの扉が開き、中からはウェインや日本人コーディネーター,ボディガードが次々降りてくる! 私たちと扉の間には、オランダ村の警備員が1人いるだけ;
 そして… ドアの所にはマイケルが歩いてくる!
    と、今にも降りようとしていたマイケルが、扉の寸前でくるっと向きを換え、バスの中に引き返して行っちゃう…?
 と、すぐさま日本人コーディネーターの女性が、
 「後ろに下がってください!」
と厳しい声で叫ぶ! 一瞬躊躇するファンを尻目に、彼女はまっすぐにマスコミのカメラの元へ走り、
 「あなた達がいる限り、マイケルはこのバスから1歩も出ません。 お願いします!」
と言いながら、カメラを片手で押さえ込む!
その間マイケルは、バスの中をウロウロしていて、降りるに降りれない状態。 バスの中の甥っ子だけはみょ~~に冷静で、外の光景をハンディカメラで撮っている。
 報道陣のカメラがようやく後退し、マイケルにもやっとGoサイン!
 トントントンッと軽やかにステップを降りて、片手で帽子のつばを押さえながら目の前を通り過ぎていくマイケル、そのままセキュリティー・甥っ子たちに囲まれて 『オランダ村』 の中へと消えて行ったのでした   

 そのままマイケル一行は、 『フューチャー・シティー』 というアトラクションに直行。
 そこには既にロープが張られていて、ファンはもちろん野次馬もドワ~~っと集まって来ていて、雰囲気はバッチリ!
 そして、「キャ――!」 というファンの歓声と共に、マイケルがやって来た!
 ファンの歓声に手を振って応えながら、目の前の通路をフワフワ歩いているっ。 マイケルの後には甥っ子やセキュリティーが続く。 真っ昼間から、こんなに長くマイケルの全身が見れちゃうなんて、それだけで大感激っ;
アトラクションの入口に辿り着くと、マイケル、今度は待っていた変なぬいぐるみと握手している。 マイケルも、何だかぬいぐるみに対して妙にアイソが良くって、見てるととっても微笑ましい 野次馬の間からも笑い声がちらほら。 そのうちウェインがぬいぐるみをもう1匹連れて来て、アトラクションに入ろうとしていたマイケルを引き止めちゃってる。 マイケルも律儀にもう1匹と握手。 その間も、ファンに向かって何度も何度も手を振ってくれている。
 そしてマイケルは入口の中に消え、野次馬はクモの子を散らすように立ち去り、私たちは しばし放心状態;

 その後、ロープを片づけ始めているスタッフにこの後の行き先を訊くと、このアトラクションから出たらマイケル一行は 『オランダ村』 から出て、まっすぐ 『バイオパーク』 に向かうんだそう。
 マイケルはアトラクションの裏口から出ちゃう、って事だったので、私たちも もと来た正面タクシー乗り場へと急いだのでした。

 私たちが正面入口に到着すると、いつの間にか黄バスが回り込んでいて、バスの斜め正面にはロープが張られているっ!
 ロープのこちら側には既にファンが大勢詰めかけて、マイケルが現われるのを今か今かと待っている。 But、ロープからバスまではかなりの距離があるし、植え込みの高~い垣根がジャマになって、きっとこれじゃマイケルが来ても見えにくい;
 迷っているヒマは無いっ!
 一大決心で私たちはロープの最前列を離れ、バスの側面にあたる一般道の垣根の方に回りこむっ!
 道路わきの80cm位の塀の上によじ登り、さらに自分の身長より高くて厚みが30cmはありそうな木の植え込みを、必死こいて掻き分ける; なるべく折らないように枝と枝を絡ませるようにして、何とか顔が覗けるだけの穴を開けると… なぁんと、そっからバスまでの距離は思ったよりずっと近いっ!
 『オランダ村』 のお兄さんが、とんでもないカッコの私たち4人を見て、
 「気をつけて下さいね~; 落ちないようにね」。
 そのまま数分 そのカッコで待ち続けると、右手の扉が開いて、ウェインが歩いてくるのが見える。 私たちの目の前を通り、バスの入口の前に立ってスタンバイ!
 次はいよいよマイケル…!! 思わず、枝を掻き分ける手に力が入るっ;
    と その時、おもむろに振り返って、私たちの “覗き穴”に気づいたウェイン。
 「ゲッ 何か言われるカナ?!;」
って思ったのも束の間、ウェインは指さして笑っている; (ヨカッタ;)
 そして、いよいよ扉からマイケル登場!
 ビルや甥っ子,ボディガードと一緒に、マイケルが歩いてくるっ! 約20mの距離を、マイケル一行がゆっくりと歩いていく。




 マイケルの表情は、何だかとっても穏やかな笑顔。
 そんなマイケルの表情を見ているだけで私たちは嬉しくって胸がイッパイになっちゃって、叫ぶのも忘れてジッとマイケルを見つめていたのでした。
 バスの扉に到着したマイケル、ステップを軽やかに上って、バスの後方へズンズン歩いていく。


 そのまま右奥の座席に座ったマイケル、おもむろにサングラスを外しちゃったっ!!; パッチリの印象的な目が、何とな~くこっちを見ている。 マイケル、垣根の “顔”に気づいた?!
 私たちは皆で声を合わせて、バスの窓に向かって叫ぶっ!
 「コマンダー・ジャクソ――ン!!!」
 …と、マイケルちょっぴり身を乗り出して、こっちを見て… あっ!笑ってくれた!! マイケルが笑ってくれちゃったっ; そして甥っ子の肩を叩きながら何か話しかけ、ムービーでこっちの様子を撮らせてる! う、嬉しいよ~~;
 私たちは、とにかくマイケルに向かって、投げキッスしたり ピースしたりの大リアクション! それを見てマイケルも笑いながら投げキッスのお返し。
 中でも 「コマンダー・ジャクソン」 の呼びかけに対しては、マイケルも何だかとっても嬉しそうで照れくさそうで、ちょっとおどけて ひたすら 「Vサイン」 を繰り返してるっ;
 「マイコー! AS-1ゲームはとても素晴らしかったョ!」
って叫ぶと、“ウンウンウン”って大きく3回頷いて、ピース!
 バスが発車するまでの間、そんなやり取りをいくつか交わし、私たちは今初めてマイケルと “会話”出来たような、そんな思いを味わったのでした。
 バスはゆっくり発車し、超ゴキゲンで何か歌を口ずさんでいるマイケルの姿が最後尾に見える。 その時、バスの正面からはドワ~~ッとものすごい歓声が沸き起こり、私たちも改めて4人抱き合って大喜びしたのでした。

さて、再び黄バスの後を追って走り続け、辿り着いたのは そこから少し離れた所にある 『バイオパーク』。
 マイケルの黄バスはそのまま裏門へ続く小道に入ってゆき、ファンは全員小道の手前でSTOP。
 「ここから先は行けません!」
の警備員の声に素直に従い、私たちは 『バイオパーク』 の正面入口に回り込むっ!
 係の人に訊くと、
 「マイケルは広場に向かってます」
とのこと。 広場っ?! 広場ってドコっ?!;
 とにかく、はるか山の上ってことだけは間違いない。 ファンの団体が ものすごい勢いで坂道を駆け上がっていくっ! こんな急斜面を走って上ろうとしたヤツなんて ゼッタイ私たちが初めてに違いない; 心臓が破裂しそうなくらい、ひたすら全力疾走で上るっ上るっ;
死んじゃうよ~ もう走れないよぉ~~;
 永遠とも思われる坂道を死力を尽くして上りきり、ヨレヨレになってようやく “広場”に出ると、そこには長~~いロープが既に張られている。
 ゼーゼー息を切らしながらロープに張りつき、 「いっ いつでも来ひっ;;」 とマイケルを待ち続ける。
    But、落ち着いて よぉく広場を見てみると、ココってめちゃくちゃ見晴らしが良くって、な~~んにも無いような ただの平原。 こんなトコをマイケルが歩くなんて 何かヘン?! しかも、ズラ~~っと並んだファンの間には、報道陣があちこち紛れ込んでカメラを構えている。
 どう考えたって、こんな状況でマイケルが来るなんて あり得なくない?;

    と思ってたら、オソロシイ予感は的中し、やっぱりマイケルは広場には現われず、手前の 『ラッコ館』 や 『熱帯館』 だけ観て、すぐにバスまで引き返しちゃったのでした。
 係員のアナウンスでマイケルが来ないことを知った私たちは、またしてもヘロヘロの身体にムチ打って、もと来た道をダッシュで駆け下りるっ; 倒れ込むようにタクシーに戻り、再びマイケルの後を追うっ!
 結局そのままマイケルの黄バス&私たちは、あまりに短い園外見学を終えて、再びハウステンボスへと戻っていったのでした   



■9月8日(水) part.2 そして、その夜。

 再びハウステンボス内。
 マイケルは 『バイオパーク』 から戻った後、すぐに園内をチョコっと回り、そのままお食事timeに突入。
 マイケル以外の主だった面々(ウェイン,ビル,甥っ子たち)が、『ユトレヒト・プラザ』 のレストランで和み始めちゃった為、私たちもようやくひと息ついて夕食を摂り始める。
 「この後もマイケル、お買い物とかするよね」 「今日はドコ回るんだろーね…」

 食べ終わった後、ついでに夜食の買い出しをして、とりあえず荷物を置いてこようとホテルに向かって歩き始める。 時刻は午後6時。


歩きながら、何となく周りの建物を見ていると、『パサージュ』 の方角に怪しげな人込みが見える。
 「ねぇ… アレってヘンじゃない?」
 とりあえず荷物を持ったまま人込み目指して行ってみると… ババーン!やっぱりマイケルだぁっ; 『パサージュ』 の両端にはしっかりロープが張られていて、既にマイケルがお買い物してるっ!
 とにっかく、今回はこのお買い物timeが長い長いっ; 1階も2階も、隅から隅までじっくり見て回っている様子。 But、私たちがいるロープ側からはマイケルの姿が見えない; 反対側のロープからはファンの歓声が聞こえてくるっ!
 思い切って場所を変えようか迷っていると、おもむろに右側に並んでいる店からセキュリティーがゾロゾロ出てくる。 “って事は、次はマイケル…?!”
 セキュリティーのすぐ後にマイケルが出てきて、目の前を歩いて左側のお店に入っていこうとしてるっ!
 「キャーっ マイコ――っ!!」
 マイケルの格好は、帽子にサングラス,来日時のピーターパン・スタジャンに,オレンジのシャツ。(やっぱりスタジャンからシャツの裾がデロ~ンと出てた)
 ファンの叫び声にヒラヒラ手を振り返しながら、お店の中へと消えて行く。 私たちは、それを追って一斉に店の後ろの窓側に回り込み、マイケルが見て回っている店を必死に覗いてくっついて回るっ;

 『パサージュ』 から、そのまま 『専門店街』 へと進んで行くマイケル。 時々窓の外のファンに手を振りながら、甥っ子と一緒にあれこれ小物を見て回っている。



 ある店では、コロンを手の甲にシュッと吹きかけて、そこに鼻を押しつけるようにしてクンクン匂いを嗅いでいる; ちっとも優雅じゃなくて、子供が好奇心いっぱいで試してるみたいで、それが何だかとってもカワイイ  いろいろ試した後、その中の1つが気に入ったのか マイケルは自分でレジまで持って行っている。
 他の店では、窓の小さな隙間から覗き込むファンに気づいたマイケル、手を振った後、甥っ子の肩にヨヨヨって感じでもたれかかって、「僕、恥ずかしーなぁ;」 みたいなリアクションしてくれちゃったり;
 またある店では、キャンディの缶を甥っ子に見せて、中身をあれこれ説明してあげている。(さすがおじさんっ?)
 そんな調子で楽しそうに転々と店を移るマイケルってば、まるでワープしているみたいに突然3つくらい離れた店に出没したりするの; 既に私たちは、自分が一体ドコを走っているのか判らない;

 そのまま必死でマイケルを追い続け、いつの間にか小物も何もない薄暗い建物の前にやって来たのでした。
 マイケル一行は、私たちから見るとかなり高い場所(建物の中)を歩いていて、どんどん奥に進んで見えなくなっちゃう。
ここはドコ?!;
 そこに立っていた警備の人に訊くと、ここは 『アクアリント』 というアトラクションで、1階が海の迷路になっているというもの。
 「もう、マイケルは見えませんよ」
と警備のお兄チャン。
 ガーン… もう見えないのか…… ん?! この兄チャンって、どっかで見たことあるぞ? って思っていると、私が履いている靴を指さして、
 「去年より走りやすい靴を履いてるじゃない」
だって! そーだっ この兄チャンは去年 『中国雑技団』 にいた警備員だっ! 何だか懐かしくって、あれこれ思い出話に花が咲いてしまう。
 この時、私たちには何となくマイケルがこの後行きそうな場所の予感があって、ついでに兄チャンに訊いてみることにする。 どう考えても、あのマイケルが 『アニメワールド』 に行かずして帰るはずが無いっ!!
 すると兄チャン、はっきり “そうだ”とは言わないものの、
 「ここに居るよりは見えるかもね」
って言う。
 私たちはそのセリフに命を賭けてもらい(?)、思い切ってそこを離れ、かなり距離のある 『アニメワールド』 へと向かったのでした。

 到着すると、ファンの姿はまだ無いものの、ロープだけはしっかり張ってある! とにかくマイケルがここにやって来るのは間違いないっ。
 でも…でも、このロープって、昨年の3倍くらいの遠い距離で張ってあるよぉ…?!; テンボス内の一変した警備の厳重さと、サングラスをかけたままのマイケルの姿がオーバーラップして、何だか少し悲しくなってしまったのでした。 こんな夜になっても、相変わらず報道陣はカメラを構えて、マイケルの行く先々を追い続けている。
 何とも言えない想いのまま しばらくそこに立っていると、さっきの 『アクアリント』 の方角から歓声が湧き上がるのが聞こえてくる。 きっとマイケルが出たんだっ!
 しばらくすると、はるか向こうの橋をマイケルの乗ったバスが渡っているのが見える! 続く黄色い歓声っ!
 そのままマイケルのバスは、建物の周りをぐる~~っと回り込んで、私たちの待つロープの真正面にやって来た! バスとの距離は15~20m位。
 バスが停まり、甥っ子やビルが降りてきて、その後にマイケル!
 少し遠いマイケルに向かって私たちが叫んで手を振ると、マイケルも大きく手を振り返してくれる!
 私たちは嬉しくってその後もワーキャー言いながら手を振っていると、マイケル一行はそのまま 『アニメワールド』 の前をすり抜けて どんどん奥の建物へと進んで行っちゃうっ。
 私たちもダッシュで建物の外側をぐるっと回り込み、先に建物の入口前のロープに辿り着くっ;
 マイケルはっ?!
 すると、左手からゆっくり歩いて来たマイケル、建物の入口に向かって一直線に進んで行く。 私たちとの距離は10mくらい。
 そこにいたファンは、もう声の出る限りマイケル・コール! マイケルもそれに応え、チラチラと右手を振ってくれる。 私たちはマイケルの反応に大喜びで、さらに大騒ぎ! するとマイケルも今度は右腕全体を大きく振って、大きくリアクションしてくれる!
 「マイコーが応えてくれてるよぉ~~;」
 みんな半泣きで、歓声もピークに達すると、マイケルはもうニッコニコの満面笑顔で両腕をブンブン振り回して建物の中に消えて行ったのでした。
後に残ったファンは、もう泣きながら大喜び!
 マイケル、元気だったよね?! ゴキゲンだったよね?! まるで子供みたいに上機嫌で楽しそうなマイケルの姿を見て、私たちは本当に本当に嬉しかったのでした。
 ようやく落ち着いてアトラクション名を見ると、ここはマイケル一番のお気に入り 『クリスタル・ドリーム』。
 そこで20分位アトラクションを観た後、再びファンに向かって手を振ってくれたマイケルは、もと来た道を 『アニメワールド』 の方へと戻って行ったのでした。

 その後、マイケルの姿は建物の陰に隠れて見えなくなり、私たちはとりあえず最初にマイケルの到着を見た 『アニメワールド』前のロープへと走ったのでした。
 マイケルのバスは、最初に停まっていた所よりも もっと奥まった一角に移動している。 でも、この近辺のアトラクションに入っているのは間違いないっ!
ちょうどロープのそばに警備のおじちゃんが近づいてきたので訊いてみると、マイケルは今度こそ 『アニメワールド』 を見学していて、このあと最後にもう1ヶ所まわる予定があるんだそう。
 このおじちゃんも、よくよく見たら、昨年もお世話になったおじちゃんだっ!!
 「『大航海体験館』 で今日は最後だから、早くそっちへ行きなさい」
って、優しい声で教えてくれる! 私たちはおじちゃんにお礼を言って、ハウステンボス最後のアトラクション 『大航海体験館』 に向かって歩き出す。

 時刻はもう午後9時すぎ。 ファンの数もかなり減っていて、野次馬はほとんど居ない。
 『大航海体験館』 に着くと、やっぱりアトラクションまでの20mくらいの通路の両側にロープが張られていて、無線を持った警備のおっちゃん達が10人位ウヨウヨしている。 私たちはロープを掴み、マイケルの到着を待ち続ける。
ここの警備のおじちゃん達はみんな優しくって、無線を聴きながら
 「マイケルはまだ 『アニメワールド』 にいるよ」
とか、
 「マイケルが来たら ちゃんとしゃがんであげるよ」
って言って、予行練習(?)までしてくれちゃう!
 おじちゃん達といろんな事を話しながら、私は “コマンダー・ジャクソン”の photo book を思い出して、急いでカバンから取り出す。 ここは昨年、ロープの脇までマイケルが来てくれてファンと握手してくれた、そんなスペシャルな場所。 万に一つの可能性を信じて、待ち続けること1時間。
 いよいよ 『大航海体験館』 の係員がバタバタし始め、その後マイケルのバスがやって来る!
 「マイコ~~!!」
 バスは、アトラクションの入口から20mくらい離れた所に停止し、中からビル,甥っ子、そしてマイケルが降りてくる!
 あぁっ マイケルっ!! なんてニッコニコの笑顔っ;
 マイケル一行はゆっくり通路を歩いてくる。 炸裂するフラッシュ! マイケルはサングラスをしたままロープのファンに向かって手を振るっ。 でも、ほんの少しファンの方に寄ってきてくれたものの、2~3mの距離が縮まらない; マイケルから見えやすいようにと思い、広げて差し出していた photo book もムナシく、マイケルはそのままアトラクションの中に入って行ったのでした。
 “マイケル、気づいてくれなかった…;” ちょっぴり(かなり?!;)ガックリしたものの、とにもかくにも目の前を元気に歩くマイケルが見れて、私たちは大喜び!
 カメラマンがまだ数人、しつこくシャッターチャンスを狙って立っている。
 「ちょっと おじさんっ! そんなでっかいフラッシュ、マイケルに向けないでよねっ!」 「むこうに行って下さい!」
 ファンが抗議すると、カメラマンも居心地悪そうでスミに行ってウロウロ。 それを見てテンボス側の警備員が拍手しちゃってるっ;

 マイケルが出て来るのは20分後。 photo book を渡せるのは、もうこれが最後のチャンスかもしれない。
 だんだん入口のあたりが騒がしくなり、photo book を握りしめる手に汗が滲んでくるっ;
 入口にウェインの姿が見えるっ! そして… マイケル! マイケルが来たっっ!!
 私は、視界にマイケルの姿が入った瞬間から ただただ photo book を差し出し 「AS-1! AS-1!」 と それだけを繰り返すっ! 沸き起こるファンの歓声! フラッシュ!
 マイケルは、ニコニコしながら手を振って、通路の中央をゆっくり歩いてくる。 そして、私たちのすぐ手前まで来ると、マイケルはほんの少しロープの方に寄って近づいてくれる!
 私は、今度は photo book を広げるのをやめて、台湾で渡し損なった時に見せていた “表紙”を、マイケルに向かって見えるように差し出す。 ひたすら 「AS-1!」 を繰り返し、片手で photo book を何度も指さすっ! マイケルっ 気づいてっ; コマンダー・ジャクソンがイッパイ載ってる photo book だよっ; 台湾で届かなかったヤツだよ~~!!;
 目の前をゆっくりマイケルが通っていく。 サングラスをしているマイケル、目線は…よく判らないけど、確かにファンの方を漂っている。
 “マイケルっ お願いっっ コレに気づいて~~っ;”
   と、そのまま前を素通りしかけていたマイケル、photo book の方を見て 一瞬立ち止まった! そしてサングラスに片手を当てて “ん?”って感じでジッと photo book を見てるっ!!
 マイケルっ 気づいた?!
 次の瞬間、いったん通り過ぎていたマイケルが、こっちに向かってナナメに引き返してくるのが目に入る! 差し出されるマイケルの手!
 この時、あたりではフラッシュが激しく炸裂し、ものすごい悲鳴・押し寄せる人・セキュリティーで、アタマは真っ白。 でも、確かに誰かの手が photo book を掴んでいて、あったかい手の感触が伝わってくる。 時間にすると ほんの数秒の大混乱の後、我に返って前を見ると、確かにマイケルが、両手でしっかり photo book を持って、ゆっくり立ち去る姿が目に入ったのでした。
 「やったっ!! マイケル、コマンダー・ジャクソン持ってるよ!」 「よかった~~!!;」
 みんな半泣きで大喜び! 私は何だか一気に腰がヌケて、ロープを離れてヘナヘナとしゃがみ込んでしまった。
 マイケルは、歩きながら photo book をペラペラと捲り、振り向いて手を振ってくれる。 「確かに受け取ったよ」、そんな風に見えるマイケルの笑顔。
 やっと、やっとマイケルの手に届いたんだぁ…。
私は何だか信じられなくって ボ――っとしてしまった。 渡せなくって大泣きしたのは、あれはつい昨日のことだったのに。
 マイケル一行は、ファンに手を振りながらバスに乗り込み、マイケルはバスの一番後ろに座っている。 そして、photo book やドナルドのペンライトを振って見せている;
 そのままバスは走り出し、一行はまっすぐ 『迎賓館』へと戻って行ったのでした。

 昼とは打って変わって、海風が吹きつける さむ~いさむ~いハウステンボスの夜。
 でも、ファンはみんな、『迎賓館』のそばを離れない。 “マイケルがそこにいる”、そう思うだけで胸が熱くなって、寒さなんてドコへやらっ!
 私たちにとっては、台湾での任務(?)がやっと終了したような、そんな安堵感も加わって、ただただ胸いっぱいの幸福感を味わっていたのでした。



‥‥ ちょっとお買い物 ‥‥

マイケルが 8日、 『パサージュ』 でお買い物した内容をちょっとご紹介っ!

  • 1階 『フライング・ダッチマン』 では、1つ1つ丁寧に商品を見て回り、前年も購入した 赤にゴールドの刺繍のついたセーターをまたお買い上げっ。
    その他にも、ハイネックのトレーナーや スウェットパーカーなどなど、1時間ほどで計35枚を購入。

  • 2階 『プリマ』 では、M.C.エッシャーのポストカードや ルーキーライオンのダーツ,指人形など7点をお買い上げ。

  • ゲームショップ 『ジョーカー』 では、トランプ,クラフトペーパーを購入。

  • 『フレグラント・オリーブ』 では、前回から目をつけていた(?!) ルーム・フレグランスを購入。

  • スウィート・ショップ 『ハンス・ブリンカー』 では、バタースコッチ,オランダ産ドロステチョコレートなど21個(!!)ものお菓子を購入。 (結構マイケルってお菓子好きなのね)

  • その他
     マリンショップ 『フィギュアヘッド』
     ガラスの専門店 『びいどろ』
     チルドレンショップ 『プリンス&プリンセス』
    等のショップを回り、時おり歌を口ずさんだり、甥っ子たちへ優しい心配りを見せたり、リラックスした様子でショッピングを楽しんだ。
この日の購入数は、しめて85点でした。


■9月9日(木)■ 福岡へ大移動。

 一夜明けて、ハウステンボス3日目。 今日のお天気は、またしても晴れ。
 警備のお兄ちゃんetc.の話では、マイケルは昼ごろ 『迎賓館』 をチェックアウトしてここを発つ予定らしい。
 既に、追っかけファンはそれぞれタクシーをチャーターして、一般道路や駐車場で待機し始めている。    それにしても、今回はタクシーの数がとにかく多いっ; 少なくとも昨年の3倍は居るタクシーと、混乱を避けるために出動したパトカーや警察官で、あたりは早くも緊迫ムード!
 「マイケルは、まっすぐ 『スペース・ワールド』 へ向かう」,「ラッキーバスに乗って福岡入りする」 などなど色んなウワサが飛び交ったものの、フタを開けてみれば 『スペース・ワールド』 は直前でキャンセル(昨年と一緒)。 お帰りもバスではなく、わざわざ福岡からお迎えに来た東パト・専属運転手とともに昨年と一緒のバンに乗って、ハウステンボスを出発したのでした。

 午後2時、いよいよマイケルを追っての大チェイス開始!


てっきり高速に乗っちゃうと思っていたら、あれれ? マイケルご一行は “佐世保市内”へぐんぐん入っていく! 口々に 「マイコ~~!!」 と叫びながら、後に続く20数台のタクシー! その光景はほとんど超高速版・大名行列っ; 窓から身を乗り出すファン,赤信号無視のタクシー,割り込み・追い越しetc…。 結果的に1人のケガ人も出なかったのが不思議なくらい、メッチャクチャな展開っ;
 マイケルのバンは、とにかく速い! 信号に引っかかったらジ・エンドって位のソーゼツな(?)カーチェイスの後、マイケルのバンが辿り着いたのは 佐世保の 『米軍基地』。 続く追っかけタクシー! But、待ち構えていたアメリカン・アーミーの逞しい兄チャン・姉チャンによって、タクシーは全てそこでSTOP。 身動きの取れないタクシーを後に、マイケルのバンはくるっと方向転換して、別の入口から基地内に入っていく。
 「米軍基地は、出入口がいっぱいあるからねぇ。 どっから出てくるか判んないよ」 とのタクシーのおっちゃんの声に、残された私たちはパニック状態; とにかくタクシー同士無線で連絡を取り合いながら、皆あちこちの出入口に手分けして張り込むっ;
 結局、10~20分くらいで元の出入口から出てきたマイケル。
 この間マイケルは、米軍基地内にあるアメリカン・スクールを訪問し、待っていた約300人の生徒たちとご対面していたのでした。



佐世保の米軍基地にて


 あっという間の訪問の後、再びマイケルのバンを追ってタクシーが続く! 今度こそバンは高速に乗り、まっすぐ福岡方面へと向かっている。
 それにしたって、マイケルのバンは速い速いっ; タクシーのおっちゃんが必死でアクセル踏んだってなかなか追いつけない位の猛スピードっ;
 暴走一団(?)は あっという間に博多市内に入り、そのまま駅からすぐ近くのホテル、『ハイアット・リージェンシー』 に到着したのでした。


    オータニ,全日空,etc…と、来日前のいろんなウワサをよそにマイケル一行が選んだ 『ハイアット・リージェンシー』 は、中央が円筒状になっている変わった形のホテル。 ロビーは円筒状のまま吹き抜けになっていて、6階まで見渡すことが出来る。
 マイケルは6階のスイートに泊まっているらしく、セキュリティーがウロウロしているのが見える! 1階のエレベータ前やトイレの辺りには “ダイエー”のガードマンがしっかり張り込んでいて、いかにもモノモノしい雰囲気。
 今年出来たばかりのホテルってことで新しくてキレイなのは勿論だけど、マイケル側が選んだ一番の理由は、やっぱり “福岡ドーム”までの地理的な問題に違いない。 ホテルのすぐそばがドームに続く高速で、それを使えばノンストップでドームに直行できる 絶好のロケーション!

 マイケルがホテルに入った後も、ファンは皆その場を離れがたくってホテルの前をウロウロ。 ひたすらマイケルの存在のカケラでも実感したくて、マイケルが姿を見せてくれるのを待ち続ける。


 私たちも、しばらくホテルの前に立っていた後、とりあえず荷物を置こうと大急ぎでハイアットにチェックインして部屋に走る。
    と、ちょうどそのタイミングで、突然マイケルのバンが出たっ?! 下から聞こえるファンの歓声っ!!
 毛穴も縮む思いで外に転がり出ると、やっぱりマイケルのバン&セキュリティーのバンは出かけた後で、既にどっちに向かったのか私たちには判らない; ガーン;
 あまりといえばあまりのタイミングに、私たちは落ち込むよりも、もう開き直っちゃってタクシーのおっちゃんに頼んでのんびり市内観光めぐり。 最後に福岡ドームに行って、会場を下見して戻って来たのでした。 (その時はまだステージの機材を組み立てている真っ最中でした)

私たちがホテルに帰った頃には、マイケルのバンはとっくに戻って来ていて、顔見知りのファンが追っかけ大成功!
 話を聞いてみたら、マイケルは市内の電機屋さん 『ベスト電器』 にて、福岡初のショッピングを楽しんでいたのでした。 レーザーディスクやビデオソフトetc…を、約200万円分 (いつもながらすごい数…; ネバーランドの上映館用かな?)を購入していたんだそう。 スペシャル・ラッキーなことに、その子たちは2人ともサインを貰っちゃったそうで… よかったね~~ (ウラヤマシイっ)



■9月10日(金)・11日(土)■ コンサートDAYS。

 ついにやって来た、福岡でのコンサートDays!
 ステージの内容は別でまとめて触れるとして、ここでは2日間で特に印象に残ったことをレポートします。

 宿泊先の 『ハイアット・リージェンシー』 から福岡ドームまでは、ほんのひとっ走りで到着しちゃうような距離。 にもかかわらず、マイケルは2日間とも午後4時台には早々と会場入り。
 そのマイケルを、駐車場のそばで見送るファン,タクって追っかけるファン,会場でバンの到着を待っているファンと、皆それぞれ。
 But、今回おいしかったのは、意外にも 『ハイアット・リージェンシー』 のロビーだったっ! 6階のスイートから出て 反対側のエレベータに乗り込むまでの間、円柱のガラス張りの通路を歩くマイケルが丸見え状態になるのです; なんて恐れ多いっ; 時間にして15~20秒くらいの間、セキュリティーと一緒に歩くマイケルは、下で絶叫するファンに向かって手を振ってくれたのでした。
 ちなみに私たちは、1日目はタクって、2日目はロビーでお見送り。
 マイケルは、赤シャツに帽子,サングラス,そしてなんと “白いマスク”を着用して歩いていました;
 【※編集注: '86年から外科用マスク着用で外出することはあったが、その頻度が著しく跳ね上がるのはHIS期から。 この頃はまだ稀だった】
 エレベータの中へ消えたマイケルは、一瞬の早ワザでバンに乗り込み、一路 福岡ドームへ!

 会場となった福岡ドームは、当初 「屋根を開けて空中遊泳するんじゃないか?!」 って囁かれていましたが、結局今回は2日間とも屋根は閉じたまま。 東京ドームの設計をもとに造られているだけあって、基本的な造り・印象は2つともよく似ている。




 この日、幸運にもチケットを手に入れることが出来た3万人(計6万人)が、ドームに続々と詰めかける! マイコー・ルックの熱狂的ファンがとにかく多くて目立ってる! 会場の雰囲気も、のっけから熱いっ!
 今回は、チケットの出し方もあってか ステージ前のアリーナ席も業界関係者がほとんど居なくって、腕組みして立ってるヤツなんて全然いないっ。
 もちろんマイコーとの “掛け合い”や合唱もバッチリで、マイケルもいつもに増してゴキゲン 会場全体がものすごい盛り上がりをみせた2日間となったのでした。
 そんな中、モチロン私たちもペンライトやバナー・地球儀を振り回して、ステージのマイケルに向かって大声援っ!!


9月10日、福岡ドーム公演のステージ


10日のステージの盛り上がりっぷりは、翌日の各紙にて伝えられた


 そして11日のステージ開演の直前、あるハプニングが起こったのです。
 ファンに向かってステージの上からカメラクルーがビデオを回している時、たまたまこっちの方角にカメラが向いた為、私たちは4人してカメラに向かってアピール! まず、コンサート前にホテルで作った “即席タレ幕”を向けるっ。 すると、カメラクルーはジッとそれを映している。 “もっと!”なジェスチャーを送ってくるもんで、私たちはペンライト・地球儀の風船と、次々に応援グッズを振り回すっ!
そして最後に、Tちゃん製作の、タタミ1畳分くらいのタレ幕を4人掛かりで広げたのでした。 それは、真っ黄色の布地に赤や白・黒のペンキで 『KING OF POP』 の文字と王冠を描いたもので、スパンコールもガンガン縫いつけた、ケバくてファンキーなタレ幕!
 それを振っていると、カメラクルーが2人、ステージの上から指さして何か相談し始めている。 その後、カメラクルーと通訳のお兄サンが私たちの所にやって来て、
 「このタレ幕を、今日のステージ中、会場が明るくなる時に高く上げて見せてほしい」
と言ってきたのでした!
 通訳のお兄サンいわく、マイケルはこういうタレ幕を喜ぶからコンサートが終わったらこのタレ幕をマイケルの所に持って行きたい事,そしてビデオに収めるため "I'll Be There" , "Will You Be There" , "Black or White" , "Heal the World" の時、ステージから見えるよう高く上げるように言われたのでした。
 「OK?」
と言うカメラクルーに、私たちはもっちろんっOKサイン! マイケルを励ましたくって持ってきたタレ幕が、ひょんな事から大事な “小道具役”と化してしまい、コンサート開始前から私たちは一気にキンチョー&コーフン状態に陥ったのでした。

 そして、会場は暗転!
 2日目にしてラスト・コンサートが、ついに始まった! ノリにノッてるマイケルと観客っ!!
"Wanna Be Startin' Somethin'" に差しかかって会場が明るくなった時、ふとステージのカメラクルーを見ると、こっちにカメラを向けて 「上げろ!上げろ!」 とジェスチャーを送っているっ?!; ええっ?! この曲でなんて聞いてないよぉっ;
 あまりにデッカイ タレ幕で、周りの人にも迷惑だし 自分たちもステージが観えなくなるしで、最初の意気込みとはウラハラに、"I'll Be There" の時も、つい自分たちの目線より下までしかタレ幕を上げられない;

 カメラクルーの満足の行くショットが全然撮れないらしく、再び通訳のお兄サンがやって来る。 私たちは思わずお兄サンに、
 「後ろにも迷惑だし、これ以上は上げられないんですけど…;」
と訴えると 聞いてんのか聞いてないのかお兄サン、
 「最後の "Heal the World" の時だけで良いですから、2分間 高く上に上げて下さい」
と ムチャクチャなことを言うっ;
 ちょっとちょっとお兄サン、2分間もそんな事してたら大ヒンシュクだよっ;
 結局、すぐ後ろの列の人にはお兄サンが説明して、その間は通路に出て観てもらうことになり、一応話はまとまったのでした。
 ステージの真っ最中にこんなやり取りをしてるモンで、私たちは気が散っちゃってしょーがないっ;
 その後もお兄サンは、すぐそばの通路に片ヒザついて、しゃがみ込んだまま動かない; (よっぽど私たちが信じらんなかったのね…;)

 いよいよラスト、"Heal the World" で 会場が明るくなった時、
 「ハイッ! 上げてくださいっ!」
のお兄サンの掛け声とともに、私たちは覚悟を決めて両手を頭上いっぱいに伸ばしてタレ幕を上げるっ! お兄サンまで必死の形相で一緒になってタレ幕を持っているっ! もちろんその間、両端の2人はともかく、中に挟まれている2人はステージが全く観えないっっ;
 「おっお兄サンっ; まだですかっ?!;」
 後方からは、やっぱり 「観えな――い!」 の声が飛んでくるっ! まさしく踏んだり蹴ったりとはこの事で、私たちは身の縮むよーな思いでひたすらタレ幕を持ち続けるっ; お兄サンは、カメラクルーの “OKサイン”が来るまで ただただ前向いてタレ幕持って、身動きひとつしない!
 タレ幕のわきから必死でステージを覗くと、ニコやかに笑うマイケルが優しい表情で歌っている。 そして、さすがにここまでやるとマイケルもタレ幕に気づいてくれて、タレ幕に向かって指をさし、投げキッスを送ってくれるっ; あぁ、マイケル…っっ; 苦労が報われた… と思った瞬間、ようやく
 「ハイ、OKです!」
のお兄サンの言葉が耳に入る。
 私たちはタレ幕を下ろし、お兄サンはそのままタレ幕を抱えて走り去って行ったのでした。
 残された私たちは、肝心の "Heal the World" をほとんど観のがしちゃった事に気づいて、半ばボーゼン。 でも、何だかんだ言ってもやっぱり嬉しくって、タレ幕が無事マイケルに渡るよう祈りながら、最後、子供たちに囲まれて笑顔で去って行くマイケルを見送ったのでした   



 11日のコンサート後は、ファンにとっては待ちに待っていた “ホテルの窓からのお手振り”!!
 窓の下の道路を埋め尽くすファン達の “マイケル・コール”、それに応えて6階の窓から身を乗り出してるマイケル! 窓枠から落っこちるんじゃないかって心配になるくらい、全身で乗り出してブンブン手を振るマイケル! 甥っ子が、同じ窓からビューカムでファンの様子を映している。
 あたりは暗いんだけれど、まるでマイケルの笑顔が1人1人の胸にクローズアップで迫まって来るよう…! フラッシュがバシバシ焚かれ、マイケル・コールの嵐が続く。 最後にマイケルは、持っていた帽子を下のファンに向かって投げ、プレゼントしてくれる。
 私たちにとっては、願いに願い続けた 涙が出るくらい最高のひととき! いつまでもこの時が続けばいいのに…! この広い世界にたった1人しかいないマイケルが、今はこの日本で、福岡で、間違いなく私たちと同じ時間を共有し、想いを交し合っている…。
 みんな、残された時間を愛おしむように、マイケルの窓を見つめ続ける。 おやすみ、マイケル! 良い夢を、マイケル!
 そして、明日はいよいよ、マイケルとの別れを迎える日   



■9月12日(日)■ 福岡より愛をこめて。

 とうとうこの日が来てしまった。 泣いても笑っても、今日マイケルは福岡を旅立って行く。
 何度マイケルを見送ったって、その別れのツラさと心にポッカリ穴が空いちゃうみたいな とてつもない淋しさは変わらないんだろうな…って、しみじみ思う。 それって、単に 「3週間いてくれた」 とか、「6日間だった」 っていう日数の長さに比例するモンじゃなくって、うまく言えないけど、その度にマイケルが示してくれる “愛情”とか “優しさ”とか “強さ”とか、そんなものに対する感動があまりにも深くって、その分だけ余計に切なくなっちゃうんだと思う。


ホテルの下には、日本中から集まったものすごい数のファンが、マイケルの出発を見送ろうとやって来る。 窓の下の道路は、朝早くから手に手にメッセージボード,タレ幕を持ったファンでごった返している。
 何十人・何百人もの人の視線は、すべて6階の窓に集中している。 そして皆の中からは、自然にマイケル・コールが沸き上がる!
 「マイコー! マイコー!!」
 一生懸命大声で叫び続けるファンの声援に応え、窓の白いカーテンが揺らめき…
 マイケル!!
 マイケルがカーテンの向こうから手を出して、下のファンに向かって振っているっ!!


 一斉にファンの間から大歓声・悲鳴・どよめきが沸き起こるっ!
 「マイコ~~!!!」
 そのままマイケルは、自分で窓のロックを外して外側に開け、窓枠に足を乗っけて立ち上がり、全身を乗り出して大きく手を振ってくれているっ;


 こんな至近距離で、しかも窓から大きく大きく身を乗り出してくれるマイケル! 今にも手が届くんじゃないか・話しかけたら応えてくれるんじゃないか… そんな親しみやすさや愛情がマイケルの行動に溢れ出ていて、私たちは感動に胸を詰まらせながら精一杯の声援を送るっ!! 最後の最後に、マイケルからファンへの最高の贈り物。 このまま時間が止まってしまえばいいのに…!
 マイケルは、黄緑色のシャツに帽子・サングラス姿で、太陽の光の中、笑いながら手を振っている。 そして、必死で声援を送り続けるファン達をじっと見つめ、それぞれが手にしているメッセージボードやタレ幕を1つ1つ指差してくれる。 ある物にはVサイン,ある物には親指立てたGOODサイン! ファンからの愛情・メッセージを自分の目と耳でしっかりと受け止め、その全てに称賛の合図を送ってくれるマイケル。 私たちにとっては何物にも代えがたい、至福のひととき…!
 マイケルは、なかなか窓の奥に引っ込もうとはせず、長い長い間、ファンとのやり取りを繰り返す。 そしてそのうち、皆とは反対側の遠くの空を指さしてバイバイを繰り返すマイケル。 「もう行かなくっちゃいけないんだよ」 って言っているかのように。 それでもまだ名残惜しそうに、窓の下とのやり取りをやめない。

    そして、いよいよ窓のカーテンは動かなくなる。
 マイケルとの別れの瞬間が、刻一刻と近づいてくる。
 私たちは急いでロビーに向かって走り、最後にもう一度マイケルの姿を見送ろうと 息を呑んで待ち続ける。
 そして数分後   
 目に飛び込んできたマイケルは、先日見た時と少しも変わらず、片手にスタジャンを持って穏やかな様子で歩いている。 下のファン達に手を振っているマイケル。 その姿には、別れの淋しさよりも 「行ってくるよ!」 といった逞しさのようなものすら漂っている。 ずっとずっと昔から、そうして世界中を旅してきたんだもんね。
 マイケルのシャツの 鮮やかな鮮やかな黄緑が、エレベータの中へと吸い込まれていく   
 そして午前11時半、マイケルのバンは一瞬にしてホテルを飛び出し、まっすぐ福岡空港へと向かう。 次の公演地 “ロシア”に向かって、あと数時間でマイケルは飛び立ってしまう。


福岡空港に到着した時のマイケルとファン達

 この日の送迎デッキは、まるでマイケルファンの貸し切り状態! どうしようもなくマイケルを愛して止まない大勢のファンが、凍ったように動かないチャーター機を、ただただ無言で見つめ続ける。
 この中に、今マイケルがいる…! 頭の中にはこの6日間・私たちにとっては台湾からの思い出が、走馬灯のように駆け巡る。
 チャーター機にエンジンがかかり、ゆっくり機体が動き出すと、皆こらえ切れず、堰を切ったように叫び始める。
 「マイコ―――!!!」
 明日、声が出なくたっていい! “マイコーありがとう”、伝えたい言葉は、ただそれだけ。 またしばらくお別れだけど、遠い遠い日本で応援してるから! 何があっても、きっと変わらず応援してるから!
    いよいよエンジン音が大きくなる。
 ロシアでは、またきっと、沢山のファンがマイケルを待っているのだろう。 そしてマイケルは、そうしていくつもの国々を回って、世界中の人々に愛を与え続けていくのだろう。
 そんなマイケルに、世界から見たら小っぽけなこの “日本”に住む私たちが出来た事なんて、本当に小さな事に違いない。 でも、どんな時にも変わらずにマイケルを愛し 声援を送り続けるファンが、こんなにも沢山いるんだって事。 それをほんの少しでもマイケルに伝えることが出来たなら、それだけで充分だったと思う。 そして、いつだってマイケルは、想いには想いを返してくれる人だから、最後に見せてくれたあの曇りのない笑顔が何よりも嬉しい。
 私たちにとっては ここでひとまず終わりだけれど、まだまだ世界中に夢を与えるため旅を続けるマイケルに、精一杯の愛と感謝を込めてエールを贈ろう! “福岡より愛をこめて”。

    そして、ファンの声援に囲まれて、マイケルの乗ったチャーター機は次の目的地へ向けて力強く旅立っていく   

・・・ END ・・・



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