BAD Tour in JAPAN '88
追いかけたいの
■12月8日(木)■ 夜までトゥギャザー | |
マイケルを成田空港でお出迎えするため、早朝から出かけた私たち。 日本での宿泊先であるキャピトル東急ホテルまで追いかけよう!と、タクシーの手配をする。 JAL61便、PM4:35着が4:05着に変更になり、PM3:00頃から報道陣やファンで空港ロビーが賑わい始める。 マイケルサイドのスタッフが、ワゴン車に荷物を積み、いよいよ緊張感が高まってゆく。 PM4:15着陸のアナウンスがあり、数十分後、23番ゲートより真っ赤な寛斎のジャケットを着たマイケルが、ジミーくんと共に現われる。 特別待合室へと向かうマイケル。 「マ・マ・マ・マイケルが歩いてるゥ~~~!」 ライトの輪と共にマイケルが近づいてくる。そしてお馴染みのセキュリティーの皆々様方も! マイケルは、天使のような笑顔で元気よく手を振り、ファンの前を過ぎていった。(右の小鼻に白いバンソーコーなんて付けちゃってさぁー! イボコロリみたいなのでした!) ‥‥手を伸ばせば届きそうなのに‥‥ こっちとマイケルの周りとはまるで別世界のよう‥‥ まるでお人形さんのよう。アーモンド色の肌がツヤツヤしていた。 マイケルを見終え、私たちはタクシーへと人を掻き分け突っ走る。(「通して下さ~い! どいてェー! どいてってバァ!! どいてくれェィ☆ ――マイケルに無関係の皆さんゴメンナサイ‥‥ スミマセン‥‥) タクシーの運ちゃんが居ない!! 大慌てでタクシー乗り場へ行くが、全てダメ! あーもうダメ‥‥ この日から私たちのハラハラドキドキの綱渡りが始まった。 その場にへたり込みそうになった時、後ろの方で「キャピトルへ行くのかー?」という声! 顔はゴリラでも心は天使の運ちゃんに拾われ、スタート!! ひェ~~渡りに船 いやタクシー! ありがとう運転手さ~ん! 青のワゴン車・白いワゴン車・黒い車2台・パトカー2台がやって来る。 周りには数十台の追っかけのタクシーが! 私たちの車は、マイケルの車の十数台後ろだ。 途中、料金所で一時見失いかけたものの また近づき、とうとう横づけになっちゃったァv 1台…また1台と減ってゆく追っかけのタクシー。 マイケルに付いていたパトカー2台も左へ逸れ、高速道路を降りてしまった。 運転手のおっちゃんの冷静な判断と荒い鼻息で、ピッタリマークの私たち!! 気がつくと残ってるのって私たちの車だけだってバァ~!! まず一番後ろの日本テレビの車に近づく。車中からTVカメラを構えて、私たちに手を振ってるんだァー。「ヤッホォ~」と手を振り返したらば“ちがうって!”「手を振れ!」って合図出してるんだものォー。 やたらニコニコしてる日テレさん! Vサイン出すんだよォー おじ様たちがだよォー。ついついそれに釣られて大サービスしちゃったのであります。 「ワーイ私たちも写真撮ろぉ! ハイ、パチリ☆ …れれ?ゴメン…フィルム入ってなかったわ」と、のっけから大ボケ… 大丈夫かなぁ…? それどころじゃない。マイケルってどの車に乗ってるんだよー?! とにかく2台目の黒い乗用車に手を振ってみる。反応なし。 3台目の青のワゴン車。これだ! 「去年、さんざんビデオで観たマイケルが乗っていたワゴンだもの」とばかりに、フィルムで中の見えない窓に向かい、「マイケルゥ~~」と手を振ってみる。 すると、なっ!なんと窓がスーッと10cmほど開き、ヌーッと手が出てきて、手を振ってくれたァー!! 「ギャ~~ッ マイケルが手を振ってくれたァ!!」 と、車の中で大騒ぎ。運転手のおっちゃん、ド迫力に少々萎縮ぎみ。 「ねェねェ…マイケルって金のカマボコ型の指輪なんてしてたァ? ねェねェ…マイケルの指ってあんなに不細工? ねェねェ…あれってマイケルぅ?」 チャッキーが見てる‥‥ 「あれって他のスタッフだよォ~」 さんざんスタッフにからかわれてしまった私たち。笑ってるんだもーん。 この車も違う‥‥ また他の車にチャレンジ! それも違う‥‥ 完璧に色モノになってた私たちだけど、スタッフさんが楽しんでくれるのならば‥‥“楽しんで戴けたでしょーか”。 追っかける方も追いかけられる方も、思わず呆れてお腹かかえて笑っておりました。 一番心配だったのは、どう考えてもストレートにホテルに行くコースとは違っていることだった。とにかく付いて行くしかない。 アレ~? エ~ッ?! “左手に見えますのがツムラ・イリュージョンでございます” マイケル、イリュージョンのテント見たかったってわけかぁ‥‥ フムフム‥‥ 何回目かのチャレンジで、やっとマイケルのワゴン車へ接近することが出来た。 都市のネオンで車の中にシルエットが! 助手席に背を向け、後部シートに座ってる。 「これがマイケルだよ~~! あのラーメン頭ってマイケルよ~~ッ! こっちの方向いてるゥ~~v Michael~~v まいけるぅってばぁ~~!」 ひたすらマイケルに手を振り続け、キャピトル東急ホテルへと直行! ホテルの前で待っているファンの人たち。 マイケル御一行の車のあとフラッシュの中、到着となったのでありました。 急に恥ずかしくなっちゃった私たちは、隅っこでそっと車を降りた。 タクシーの中には、興奮のあまりバンバン窓を叩いたおかげで光もんの手袋のスパンコールが散乱していた。 タクシー運転手のおにい様v Thank youでした。 今夜からマイケルと同じ街に居られるのねェ~vvv これでひと安心‥‥ けれど、まだこの日は続くのでした。 「10階行きたいねェ… ウン… ちょこっとだけ見たいねェ… ウン… エレベーター乗りたいねェ… ウン… 乗っちゃえ~~~!!」 10階で開いたエレベーターは、すごい警備体制だった。“失礼しましたァ~” 「明日からコンサートだねー」と下へ降りる私たちは、今日1日の疲れなど どこへやら。 | |
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■12月9日(金)■ ブッ飛び in 東京ドーム | |
コンサート第1日目、早々とドームに行く。 いきなり工事のおっちゃんから「あんた達もジャクソンかァ?」と話しかけられる。 「ジャクソンならゆうべ来たんだゾ」。えっ? 「俺はナ、ジャクソンの楽屋を造ったんだゾ」「どこか教えてやっからついて来い」。 よだれ話にフラフラとついて行く。 ドーム中ウロウロしているうち、ほんの隙間から何とリハーサルが見えるではないの! マッチ箱位の隙間からステージ全体が見える!見える!! フェンスにかじり付いてじっと観ていると、あっグレッグが何か指示してる。誰かがマイケルのパートを歌ってる! そこを追っ払われてまたウロウロしていると、今度はちょうどステージの真横に当るあたりの鉄の扉からリハの音が漏れてるっっ! 持ってた紙を筒にして扉の外から盗み聴き? 昨年よりアレンジしてある生の音。 注:その1 気を抜いてはいけない。常に足を使って動け! 前年・87年の後楽園球場でのリハーサル風景 夕方、スタートサムシングのコスチュームの子供・マイケルハット・BADの衣装・ザウェイの格好・スムクリのスーツ、と皆マイケルしてる。 中に入る。広れぇ~~。 ハンバーガーをかっ食らってる人・ビール飲んでる人・コーラ飲んでる人・人。 と、いきなり真っ暗闇に包まれ、今までの和やかな雰囲気は吹っ飛ぶ。 みんな総立ち。 ドゥンドゥンドゥンと響き渡って、ステージは目映いばかりのライトの海。 それが静かに下がるのと入れ違いに、だんだん5人のシルエット。確か真ん中がマイケルよねッ! あっ居たっ! マイケル! 見えるー!見える――ゥ! マイケルだぁ。 『スタート・サムシング』。 前よりも引き締まった身体。腰を振るわ振るわ、もっと振れェ~~と周りの声。男っぽさが増したマイケル。 アレ? 高い部分を省略(?)してる。あーやっぱりノドの調子が悪いのね。 マイケル可哀想だよォ~~と喚いていたら、隣でMが怒鳴り返す。「そんなコト言ったってマイケル一生懸命やってんだから応援するのヨッ!」。もうケンカ。 耳にしっかり染みついた大好きな「ドモアリガト」が、暗くなったステージからドーム中響き渡る。それに応えてウォ~~ッと歓声。 ナレーション無しでいきなり始まり、ド肝を抜かれる。 続いて『アナザー・パート・オブ・ミー』。 ドーム中 ノリやすい曲。首の横振り連発。 シーッ シーッ シーッ シーッ チャンチャンチャン「アウッ」皆タイミングをよく心得てる。 スプリング仕立てのお人形みたい。 シーチチ シーチチ シーチチ シーチチ 『ヒューマン・ネイチャー』!! 死んでも瞬きをするもんかっっとマイケルを見つめる。 ドームの特性をキャッチして天井の丸みを生かしたライティング。流れ星のプラネタリウム! ウウヮ~~という溜息がマイケルにも届いたかなぁ。 「コイツは関節が無いのか?」と思うぐらい軟らかな動き。でっかい眼を天に向かってカッと見開いたままの“壁づたいマイム”に、神がかり的な凄さを感じる。怖い。 次に、スルスルスルッとスクリーンが3枚下りて来て、ドゥワ~~『ハートブレイク・ホテル』のイントロ。ハートブレイクのシルエット、美しい。 ところがそのまま、あの映画で観たのと同――んなじ『スムース・クリミナル』のダンスシーンが映し出される! ギャ~~ッという歓声の中、スクリーンがおもむろに上がって明るいステージにそのままダンスシーンが再現されるや、歓声は一段と高まりほとんど叫び声。 かっこいいの一言。 深く被った帽子の下でとがる口元。 ダダダダダとマシンガンの音とともに曲が終わり、マイケルはゆっくりとした足取りでステージの右隅にいつの間にか置かれた白いテントに近づき入った。 まるでEOの始まりのように、ミラーボールで満天の星空のようにドーム中が輝くなか、『キャント・ストップ・ラヴィング・ユー』のイントロが始まり、上着だけ脱いだマイケルがテントの中から出て来て歌い始める。 息のピッタリ合ったデュエット。2人の身体がピッタリと合ったまま一緒に揺れる。 ある人は、「毎回これを観るのが生き甲斐」だとのたまった。 1人取り残されたマイケルが右手を額にかざして見送り淋しそうにうな垂れると、『あの娘が消えた』が流れ始める。 額の手を例の“お疲れ目”ポーズに変え、うつむくマイケル。 顔は?と見るや、“淋しそう”ではなく、恥ずかしいのと嬉しいのとをMixしたように はにかんじゃってカワイイ~~ッ! 「マイケル泣かないでェ~」「がんばって!」「しっかりお仕事してっ」(プッ)。 自分の肩を抱きこんでしゃがみ込んだまま暗転。 続いて『モータウン・メドレー』。再び華やぐ会場。 映画『ムーンウォーカー』や『終わりなき伝説』が、頭の中をよぎる。 ウットリ見とれながらも、ここはしっかり振りマネを忘れない。ヘタでも何でも構やぁしない。本物と一緒に踊れるなんて! 楽しい! 『帰ってほしいの ~ ラブ・ユー・セイブ』と、ひと時の間、マイケルの香りが駆け巡る。 そして『アイル・ビー・ゼア』。もう既に手を振っている人もいるほどお馴染み。 途中ボーカルが入れ替わるところで、いつもならマイケルが「オ―ォ」と入れるのに、マイケルったらどこか一点をボ――ッと見てて歌わない。マイケルっっ大丈夫? 場内が明るくなる、みんな手を振る。1本の腕で足りるかっとばかりに両手を上げ、両隣の人と手を繋いでやってしまった私。(モータウン25ではヤッてるヨ~) 最後に「ヒィッ ヒ―――ィッ」と伸ばす部分、「どうぞすんなり苦しまずに声が出ますように…」とお節介にも祈ってしまった。 クツを鳴らし、首を左右に振り、腰だけ別の生物のように振る。 パッと『ロック・ウィズ・ユー』に突入。 マイケルのダンス。 観ても観ても、もっともっとと思う。麻薬のようなもの。1日中マイケルを目の前にして踊らせておいて、眺めていたいと思う。 ブンと回ると汗がパッと飛び散る。汗よこっちに飛んで来い来い。 みんなの目線をぴったり釘づけにして離さない。 暗転。イントロが始まる。 スリラーのようでスリラーじゃない、ビリージーンのようでビリージーンじゃない。 何だコレは? そのうち白いヒラヒラした布がステージにたなびき始める。あ"――っ『ダーティ・ダイアナ』だっっ。 サビの部分、声が掠れて苦しそう。 スピン‥‥ ひざから落ちる‥‥ それが決まらず(?)、オンナ座り・横座りになってしまった! ひざ痛いの? マイケル可哀想‥‥ ハラハラ、ドキドキ。 お願い早く終わってくれェ~~と祈るように観ていたら、気がついたら本当に終わってた。 しかも『ダーティ・ダイアナ』は、結局この日だけだったの。 あ――もっとしっかり観ておくんだった!聴いておくんだった! と後悔。 またテントに入る。 テントの中に明かりが灯ってて、中の様子を想像させてくれる。ガサゴソとしきりに動いている。 『スリラー』のイントロが始まって、そこから出て来たのは狼のお面(フルフェイス)を被って、袖が黄色で他が赤のスタジャン姿の男。一見するとマイケルと思ってしまう人もいる。 マイケルを装ってステージを歩き回り、雷の音に追われるようにテントに逃げ込む。が早いか、向かって左側から同じ格好をしたマイケルがロープに掴まってターザンもどきで中央に飛び込んでくる。 パッとお面を取って『スリラー』の始まり。 踊りながらスタジャンを脱ぎ、素早く赤いジャケットに着替える。身軽! 暗くなって、電飾ジャケットが去年のよりチカチカと美しい。 「ワァッハッハッハッハッ」とスリラーが終わり、ブレイクタイム。 マイケル様お抱えの生バンドで踊れちゃうなんて、これほどの贅沢はない。座っちゃうなんてバチ当たり。 ドラムスのリックが途中サングラスをかけて、スティービー・ワンダーの真似。『迷信』を演奏してくれる。思わず「スティービ――ッ!」と叫ぶ。 飛び交うレーザー光線。 ほんの少しの間だったけど、マイケル出て来たら懐かしいと思ってしまう。 白のジャンプスーツ、白もよく似合う。 たびたび入るストップモーション。一時ワァ~~と盛り上がるけど次第に静かになってく会場に向かって、長く腕を突き出して「まだまだ」とでも言いたげに立ち尽くすマイケル。 少しずつまた湧き上がって来て、マイケルの瞳が鋭くキラキラ光る。 どーしようもなく歓声が渦巻いて、やっと動いてくれるマイケル。 もう完全にマイケルに主導権を握られてて、マイケルの思うままに操られる快感。 銀幕に消える。出てくる方をじっと見やる。判っててもコーフンしてしまう瞬間だ。 クレーンがグッと下がる。「いま乗った!」。 「ワァ~~ワァ~~」の叫びとともに黒のコートをたなびかせながら、マイケルが来る!来る!来る! 乗り出てウンウンと頷いてみせるマイケル頼もしい。 腹筋あるんだわぁ… 太もも強いんだわァ… 男らしい!! ダンサー同士の絡みの間、結構グレッグに話しかけたりお水飲んだり汗拭いたり、余裕。 ひとり残らず身体を動かされる。手が鳴る。一緒に歌う。 「Do it!」と掛け声。 ジャケットをずり下ろす。半袖シャツの下から小麦色の細くてしなやかで、しかも強そうでツヤツヤした腕が覗く。 ドッカ――ンという大爆音とともに、ピンスポットにチョコンと収まり両手を大きく広げて天井を見上げポーズする。 消えないスポット、じっと立ち尽くす。 暗転。 いま着てた赤のジャケットを脱いで、しばらく半袖Tシャツのままくらいステージ上をゆっくり歩き回る。 黒のタオルで顔を拭き、ステージの前方までフラフラ歩いて来たかと思ったら、そのタオルを客席めがけて投げた! ギャ~~いいなぁ。ここまで届きそうにない。 まだウロウロしてって、2枚目のタオルで汗を拭いている。 結構長い時間、マイケル楽しんじゃってる。Tシャツ姿のマイケルかわいい! 急に、電気ついたら慌ててすっこんじゃうんではと変なコト考えてしもうた! 『ビリージーン』の始まりだ。 イントロに乗ってマイケルにピンスポットが当るやいなや、ウォ~~と唸る会場。 指の先までパフォーマンス。 ドラムソロだけで延々と酔わせてくれる。 これでもかっっこれでもかっっと打ちのめされる。マイケルの独壇場、一糸の乱れもなし! マエマエムーンウォーク。 ヨコヨコムーンウォーク。 回転ムーンウォーク。 帽子が宙を舞う。帽子をカメラが追う。拾った人がスクリーンに映し出される。 やがてスモークが焚かれる。 ステージいっぱいに電飾で『BAD』の文字。「Who's BAD」と交互に輝く。 それに合わせ、口々にみんな呟く。 マイケルがステージに踊り出る。 BADの合掌。「Who's BAD」とポーズ。 暗転。 まだウロウロしてる。 だけど最高潮の客席は、マイケルに息抜きの時間を与えない。催促の手拍子。 やがて左手の前方、下から風が吹き上げる所に立つマイケルから再開される『BAD』。 両手を高く上げ、腰をグルングルン回す。カムトゥゲザーの腰! バックミュージシャン達をマイケルが紹介し始める。 シェリル・クロウの手を取り、2人でジルバっぽいステップ。マイケル軽い軽い。 肩で風を切って一生懸命ステージを歩き回る忙しさ。 次々マイケルよりでっかい男の人を連れて出ては踊る。 ひと通りそれが終わると、ジミー君登場。まるでスパイクとの掛け合い。 ジミー君のダンスを見ては、僕はこんなのも出来るんだゾのノリで、ジミー君よりかあいい。 小さな子供達も次々に出て来て、マイケルは満面の笑顔。 サァ引っ込むよと合図してマイケルは袖に引っ込むが、誰も子供達が付いて来ないので、またまたマイケルはステージに戻り1人の女の子の手を引いて、マイケルパパは金魚の○○よろしく引き上げて行きました。 鳴り止まない拍手。次第にそれが手拍子に変わっていく。場内が1つになり大きな手拍子。 しばらく続く。 と、前の方からそのリズムを崩すようにパチパチパチと歓声と一緒に拍手が湧く。 アンコールだぁ! 5人の人影が暗闇にうっすら。 ステージが明るくなる。 ブルーのシャツに白いひも。『ザ・ウェイ・ユー・メイク・ミー・フィール』が観られるゥ~~! ビデオと同じだと妙に感心してしまう。 カーテンコールよろしく5人一丸となって左隅右隅へと行き、まるでマイケルが大将って感じで4人を引き連れて歩く。 これだけ熱唱して踊りまくってきたのに、それにも勝るとも劣らない― どこにパワーが残ってるのか― まるで1曲目のような大熱唱。 スピン・ひざから落ち込む。 無理しないでェ~。まだ初日だよォ。あと8回みんな待ってるからねェ――!! マイケルがんばって!! 私たちには精一杯声援を送るしかない。 「マイコ――っ!!」声が掠れて出ない。隣のMに「私の分も言って!」と頼む。素直なM、「マイコ―― マイコ――」と2回ずつ叫ぶ。 こうして初日の東京ドームは、ラストに向けて始まった! チケット持ってた人達にはほんとにズルズルと読みにくいレポートに付き合わせてすみませんでした。行けなかった人へ何とか文才のなさに字の汚さの追い討ちをかけてでも伝えたかったのです。 明日からの大ボケ取材も付き合ってネッ。 | |
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■12月10日(土)■ 流し目MICHAEL | |
コンサート2日目。 朝、マイケルの部屋の窓を見上げる。水滴がいっぱいだ。 かなり部屋を暖かくしている様子。 お昼ごろドームをうろついていたら「券買うよォ~ 券買うよー!」、午後になると「券いらねーかァー」と ダフ屋のにいちゃんが真面目に働いておりました。(?) 「持ってらーい!」とタクシーに乗りキャピトルへ戻ろうとしていた私たち。 そこに「待ったァー!」の声が入り、いきなり警察手帳でストップかけられてびっくり。 「今、買っただろー! エ~買ったんだろー!」と、とにかくまくし立てられちゃった。 「買ってないよ! 全部券あるのよー ホラ~!!」と自慢げに御披露してあげたらば、刑事さん「あっそォ!」だって… その刑事さん、去年マイケルと一緒に写真を撮ったんだとか、ドームにはどこから入るのかとか教えてくれちゃいました。「昨日もマイケルと楽屋でお茶飲んだヨ」って言う。ホンマかいな? ダフ屋どころじゃあないよ! 今日はすっごい良い席でワクワクしてるんだからぁ~~ PM7:00頃からスタートしたコンサートは、PM8:30頃に終わってしまった。 『ダーティ・ダイアナ』無し。アンコール無し。 ‥‥マイケル大丈夫かしら?! ダンスもいまいちキレが無いし… 『ビート・イット』のマジックで階段を駆け上がる前に躓いちゃうし… 『BAD』ではジミー君も出て来ない。 それでもマイケルは笑顔で頑張っていた。 私たち前の方だったので、マイケルの表情まですごくよく見えた。 あの目! あの汗! あの指先! ステージの左へよく駆け寄ってくれたお陰で「あ~~いま目が合ったァ~v」ってな気分にまでなっちゃう。 「ホントォー? 私もよ!」「…エッ?…」 まっいっかァ‥‥ 『ビート・イット』のラストでピンスポットを浴び両手を広げ、キメのポーズを作ったマイケル! (あースポットから少しずれてるよォー) すかさずピョンと後ろに飛び下がりスポットに収まり、めでたしめでたし。 ステージも終わり、お茶してホテルへ戻った私たち。 PM11:00少し前、マイケルの部屋の灯りは消えている‥‥けれど、遠――くから見たら、1つの窓だけ奥の方に灯りがついていた。 何してるのかなぁ? | |
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■12月11日(日)■ マイケルのだいじょーぶダァ~ | |
コンサート3日目。 今日は大丈夫かしら? の心配もなく、アンコールまでしっかりやってくれたマイケル! けど、やっぱり『ダーティ・ダイアナ』は歌わなかった。 結局、初日以外は『ダーティ・ダイアナ』は歌わなかったってわけだ。 この日、ワールド・ツアー400万人目の入場者を楽屋に招き、サイン入りの記念ボードをプレゼント! VIP席に招待されたT田A奈ちゃん(9歳)家族は大喜びだったそうです!(いいなぁ~) けど、一番嬉しそうなのはマイケルみたい! 『BAD』ラストでA奈ちゃんはステージ上にも招かれた | |
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■12月12日(月)■ 遊びもビンビンお忙しいマイケル | |
PM2:00頃からホテル下で待っていた。 PM3:00少し前頃、ヒラリーが出かけて行く。 PM4:00まで待つが、マイケルが出かける様子もなくて焦ってしまう。駐車場の中へのこのこ入って行ったら、係のおじさんに止められちゃった。 怒られるかなぁ?と思ったけど、正直に「マイケルっていつ出かけるんですか?」って訊いたらば、「8時少し過ぎ頃っていう連絡が入ってるヨー」なんて教えてくれちゃって。それまで休めるわーと、ホテルのTEL BOXでおにぎりを食べていた。 スタッフ側の部屋は灯りを消し、何かビデオでも観ている様子? 観終わったのか、部屋の灯りがつく。 PM7:30過ぎ頃、マイケルらしき人のシルエットが窓際へ寄り、下を見てくれる。ファンはギャー!!と大騒ぎ。 駐車場の出口あたりがバタバタと慌しくなる。 PM8:15、マイケルが白のワゴン車で出かけて行く。助手席のビルは、とっても優しい表情だった。 マイケルの車に近寄り、窓から20cm位のところで手を振りました! ‥‥ところがこれがガン!! そんなことしてる間にさっさとタクシーに乗ってれば良かったのにィ~。お陰様でいちばん出遅れちまった私たちは、信号にも引っかかってあっさり捲かれてしまったというおそ松くんだものォ。 やむなく家へ帰る。 「今頃マイケルはどこで遊んでるのかなぁ…?」「…ウン… 判んないからビール飲んじゃって眠ろうよ…」「ビールは飲むけど眠れやしないジャン!!」 マイケルは、原宿のキディランド(おもちゃ屋)で2時間半も遊んでたのです! エアガン・ジグソーパズル他、45,520円お買い上げ! この日、JAL65便でバブルスくん来日しました。 | |
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■12月13日(火)■ お騒がせマイケル! | |
ホテルのロビーで話し込んでいたのが AM11:00。 ビルがヒラリーと共にエレベータから降りてきた。Oさん、ビルに静かに近寄りお守りをプレゼント。 私もすぐに駆け寄る…つもりが… カメラがバッグから出ないのヨ~。慌てまくった! 「一緒に写真を撮りたいのです」っていう英語が出てこない!! とにかく焦りまくってる! カメラ片手に「シャシン!シャシン!シャシン!」と3連発! ビルはとっても穏やかな笑顔で「O.K」と言ってくれた。ウ~感激です! なのにホテルマンったら、すごい顔して怒鳴り散らすんだもの。けれど優しいビルおじちゃんは、片手でサッとホテルマンを払ってくれました。 私の背に腕を回してくれる。信じられない! 私も、おそるおそるビルおじちゃんの背に手を回してしまったのでしたァー。 一気にみんなも駆け寄り、パチリ☆ やったァ~ 「Thank you」と何度もお礼を言うと、ビルおじちゃんも「Thank you」と応えてくれたのであります。 この後、ビルとヒラリーは駐車場の方へと降りて行った。 ひたすら外で待つ私たち…。 今日もマイケルのお部屋の窓は水滴でいっぱいだ。 PM8:00前、トイレへ行こうとホテルへ入る。ちょうどマイケルの運転手が道路情況を見に降りて来て、すぐ駐車場の方へと降りて行った。 もうすぐマイケル出かけそう!! 今日こそは!とタクシーで待機していた。 PM8:30、マイケルのワゴン車のお出かけです。 無愛想だったタクシーの運ちゃんったらコロッと変わって、いきなりぴったりマークしてくれちゃうんだもの! 追っかけのタクシーの数といったらすごい。まるでスピードデーモンそのものだった。 「あ~~車が止まったァ~」 ダ――ッと駆けまくり、「どこォ?!」と叫びまくってたものォ。 銀座の博品館! ‥‥またおもちゃなの~ PM8:45にお店へ入り、出て来たのがPM9:50頃。 マイケルは黄色の袖の赤いジャンパーに黒のパンツ。サングラスもしっかりかけておりました。 ジミー君も同行です。 2階へ上がる階段は外からガラス張りで見えるようになっているので、その真ん中あたりに陣取って待つ。 2階をウロついているマイケルがチラチラと見える。 店員が音センサー付の花のおもちゃとラジカセを持って2階へ行くがマイケルはお気に召さなかったのか、すぐに店員が持って降りて来た。 大きな袋に2つ分ぐらい買った様子です。 階段の上の方からジミー君が下のファンを見てたりするのです。マイケルも上の方から見て、手を2~3度振ってくれた。 まもなくスタッフ達と降りて来たマイケル!! 黒のアポロキャップで口元を押さえて恥ずかしそうに・けど笑顔でした。胸元で手をヒラヒラと振り、ファンにサービスしてくれる。 モォ~これがかわいーのなんのって! 「バカヤロォ~かわいーじゃねーかァ~v」って位かわいくってェ~v ヒョコヒョコと階段を降りて来たマイケルは、素早く車に乗り込んでしまった。 追っかけファンと野次馬で あっという間に黒だかりの人となっていたせいでワーッと出口へ人がなだれ込み、バッタリ倒れちゃった私です。 「たすけてくれー!」と喚いている男の子が私の手を引き、もう片方の手をKさんが引き、危うく命拾いしたんだけれど、ホッとしてなどいられない。 「マイケルゥ~! …痛いよォ… マイケルゥ~! …怖いよォ… マイケルゥ~! …すごい人…」 マイケルの車にビターッと押しつけられるし、車は動き始めるし、ホント死ぬかと思ったのでした。 通りに出た車のサンルーフから、突然マイケルがガバ――ッと手を上げ出て来てくれた。 3連発でした。 忘年会シーズンで賑わっている銀座をさらにお騒がせしまくったマイケル一行は、そのままホテルへ。 (博品館の階段から降りて来たマイケルは、まるで可憐な少女のようでもありました。光り輝いていたもの) | |
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■12月14日(水)■ 夜遊びマイちゃん | |
PM8:15‥‥出て来ない‥‥。PM9:00‥‥出て来ない‥‥。 「もう出かけないよねェ… 帰ろうかぁ~」 ☆出たァ――!! いきなりのお出かけに大慌て!! 大急ぎでタクシーに乗り込みスタートです。 アレー?どこへ行ったのォ? オヤ!マァー! ビデオクルーの車が横に走ってるじゃーないですか! ワァーそれどころか周りは全部追っかけのタクシー。軽く30台はあった。これぞスピード・デーモンだァー。 車のルーフから! 窓から! 身を乗り出している人!人!人! マイケルの行く先は、あの六本木のWAVE。 前年・87年の訪問時。本社内にて 昼間スタッフが借りてきたビデオが気に入らなかったのか、自分で選びに行ったマイケル! 30~40分後に店から出て来た。 こんなに遅いっていうのに今日もジミー君と一緒だった。 車に乗り込んだマイケルは、一度ルーフから出てくれました。その速さといったら、ホント一瞬の出来事です。 ルンルン。待っててヨカッタねェ~ | |
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■12月15日(木)■ もっと見たい! マイケルの一瞬芸 | |
PM8:15、マイケルお出かけ。 なのに何の待機もせずのんびり構えていた私たちは、まるっきり不意を食らっちゃった。 ビデオクルーが出て来て、他スタッフと外で立ち話なんてしてるんだものォー タクシーに乗り追っかけるけど、既に見失っていてもう判んない… あとは勘だけだぁ… 銀座方面? イエナだァ~?! 私たちがイエナ洋書店に着いた時には、まだマイケルの車は来ていなかった。 5分後、マイケル到着です。PM8:40頃。 入口がよーく見える所! あ~いい所見っけー!!と、しっかり高い所を陣取ったっていうのにィ~… チャッキーが大きすぎてマイケルの頭しか見えないんだものォー エーン。 こうなったら、またあの一瞬現に賭けるんだ!! と、少し離れた小高い所で待つ。 約30~40分後、ジミー君と出て来たマイケル。車に乗った。ルーフが開いた。 手を上げて出てくれました! っと! あれはジミー君じゃないのォー! マイケルのマネなんぞしてくれちゃってェー。 おーっと出ましたマイケル! 青のジャンパー着て、マイケルハット被ってる。 今日のマイケルはサングラスしてないのですv お目々パッチリ・キラキラ星入り☆ 少女フレンドの世界です。 真正面から見た私はアワ吹いて失神しそーでした。一瞬が目に焼きついてしまって… これって肉眼の激写とでも言うのでしょーか!! 満面の笑顔だったマイケル。 この日のお買い物は、2~3袋ってとこでした。 夕方6:00過ぎ頃、マイケルは自分の部屋から外を見ていた。 部屋の灯りを消し、スーッと窓が開く。またスーッと閉まり、部屋の灯りをつける。 2回ほど繰り返したマイケルでした。(目撃者談) | |
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■12月16日(金)■ 私もセガへ連れてって! | |
さーてと! 今日はみんなで『ムーンウォーカー』でも観に行こう!と、あっさり新宿まで行っちゃったのです。 まさか真昼間っからマイケルがお出かけするなんて思ってもいなかった。 そしたらば、マイケルったらぁー 羽田のセガに行ってたのねェー。 ゲーム機(ギャラクシーフォース 460万円也)までもらっちゃってハシャイでたっつーから、やんなっちゃう!! PM2:00~4:00の出来事でありました。 さらにボツったこの日‥‥。 夜、閉園後の東京ディズニーランドにスタッフ数名とお忍びで遊びに行っているとも知らずに、私たちったら屋台のおでんを食べながらホテル近くで 「いつ出かけるのかなぁ? お昼出たからもう出かけないんじゃないのォー?」 と突っ立っていたのでした。 「ラーメンも食べちゃおーかぁ」 |
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