來源:mjfcmoonwalk.com

夕闇せまる蒸し暑い夜。いよいよジャクソンズの3年ぶりのステージが開幕を迎える。
光り輝く人工照明のもと、高まる期待と緊張、今か今かと待ち望む、数万人のロック・ハングリー・ファン。1分経過する毎に雰囲気はじりじりと耐え難い。まるで1分が1年かのように感じられ、耐え切れなくなった人々はジャンプしている。興奮のあまり、あちこちからすすり泣きも聞こえる。
マイケル・ジャクソン。
ポップス界の神にも似た奇跡の王様が目の前に現れるその瞬間を、固唾を飲んで待ち続ける。 そして、突如スタジアムのライトが消えた
'84年、5ヶ月間にわたって行なわれたジャクソンズの 『VICTORY Tour』。
このステージを “生”で観ることの出来た幸運な人は、日本にはいったい何人いるのでしょうか。 当時、12月のLAツアーが50万円で企画されたとの話もありますが、時を戻せるものなら いくら出してでも観たいよ~っ!という方もきっと少なくないのではと思います。
あれからどんどん時間は過ぎ、マイケルの超人的なカッコ良さと美しさにはますます磨きがかかり、歌も踊りも果てしなく洗練されてゆき、勿論そんなマイケルが大好きだけど、それでも 「あの頃のマイケルが死ぬほど好きっ!」 という方も少なくないはず。
当時、全ての記録を塗り替えた史上空前のスーパー・ショウ、今となっては “伝説” と化している 『VICTORY Tour』。
あれから10年の節目ということで、この機会にステージ内容やいろんなエピソードの紹介等も含め、まとめて振り返ってみたいと思います。 【※当時の冒頭文より】
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= set list = ( 演奏曲目 ) | |
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- Tell Me I'm Not Dreamin'
- MEDLEY : I Want You Back / The Love You Save
- I'll Be There
- Rock With You
- Lovely One
- Workin' Day And Night
- Beat It
- Billie Jean
- Shake Your Body (Down To The Ground)

= stage = ( ステージ・レビュー ) |
![]() 「僕は、なかなか自分のパフォーマンスに満足することが出来ないんだ」 と語るマイケル。 ![]() 身体の直線的なライン,しなやかな脚,宙を切る腕,そしてどこか遠くを見ているような 神がかった表情。 額にかかる髪の毛までがセクシーで、その動きからは目が離せない。 兄弟とともにステージに立っていても、マイケルは、既にそこから遠く掛け離れている気がする。 前衛的なダンス,完璧なライン。 誰もが 『マイケル』 から目が離せない。 オープニングで、マイケルはサングラスを外す。 そして、やがて彼のシンボルと言える白い手袋をも脱ぎ捨てる。 ステージで、彼は自分の全てをさらけ出す。 ![]() ![]() ![]() "Off The Wall" で、マイケルは初めて笑顔を見せる。 「僕は新しい曲が好きなんだ」 と語り、 "Human Nature" の幻想的なパフォーマンスを観せる。 ![]() ![]() "She's Out Of My Life" ではステージの端に腰かけ、涙を見せる。 その一挙手一投足に観客は目をこらし、絶叫する。 ![]() "Wanna Be..." から "Lovely One" まで、マイケルの衣装は基本的に同じ。 白っぽいスパンコールの上着の下に白シャツ、黒ズボンorシマシマズボン。 ![]() 彼らのステージの名物 『小芝居』 も有 ![]() ワーキン衣装の着替えも済み チャージしつつ出待ち中 ![]() 巨大なクモに襲われた後、マジックでステージから消え去るマイケル。 一部ファンの ドS心をくすぐるエグい演出が、今ではなかなか新鮮! マイケルが宙に消える大掛かりなマジックの後は、観客の熱狂がピークに達する。 いよいよ "Beat It" の登場! マーロンとともに 一瞬にしてステージの高台に現れたマイケルは、まばゆいばかりのライトとスモークの中 両腕を天に突き出し、鬼神のごとく立ち尽くす。 天を仰ぎ見るマイケルからは、全身にみなぎるオーラを感じる。 ![]() アップテンポで次々ステップをキメる中、ハイライトシーンではプロモーションビデオのステップを独り再現してみせる。 身体が宙を泳ぎ、次の瞬間には気持ち良いほど定位置にキマる。 文句なく、カッコいい。 ![]() 熱狂の渦、"Beat It"!! クレーンを取り入れたのは '87年になってから ![]() ダラス2日目の7月14日、同曲のオリジナル・ギタリスト=エディ・ヴァン・ヘイレンが飛び入り まさに 『ダンスの申し子』 と言えるセンスと身のこなしは、続く "Billie Jean" で頂点に達する。 未だかつて、ステージでこのようなステップを踏んでみせたアーティストが存在しただろうか? マイケルは今まさにここで、月の上を歩いてみせる。 誰もが我が目を疑い、その一瞬が再び訪れるのを息を潜めて待ち続ける。 何も仕掛けはない。 ただ、マイケルの体がそこにあるだけだ。 ![]() ![]() 崇高なまでにモノトーンのハマる、圧倒的なカリスマ性を発する "Billie Jean" ![]() ステージのライティング,コンピュータ仕掛けのトリック,レーザー光線。 全てが完璧な中に、よりいっそう完璧なマイケルがいる。 『VICTORY Tour』 は、間違いなく 10年に一度あるかないかの、歴史に残るステージである。 ![]() ![]() 兄弟とのコンビネーション,そしてエンディングへ ![]() 最終日12月9日、LAでの "Shake Your Body" で、マイケルはジャクソンズ脱退を発表 |
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= episode = ( よもやま話 ) | |
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![]() |
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= schedule = ( ツアー日程 ) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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= data = ( ツアーデータ ) |
全ての面で空前のスケールを誇った 『VICTORY Tour』。 |
■コンサート回数 | 57回 【※編集注: 実施は55回。 振替公演なしの完全中止2回,ただし「初めから予定にない2回」。】 '84年7月6日のミズーリ州カンザスシティ『アロウヘッド・スタジアム』を皮切りに、12月9日のカリフォルニア州ロサンゼルス『ドジャー・スタジアム』まで5ヶ月間、カナダを含む全米21都市をツアー。 |
■観客動員数 | 300万人 |
■チケット | 28ドル 当初はカラー印刷の特製チケットだったが、後半はコンピューター端末の印刷に変更。 |
![]() ダラス / クレーブランド / ミシガン / ニュージャージー / デンバー / トロント / シカゴ / LA | |
■売上収益金 | 200億円以上 |
■スタッフ | 1公演につき 1,500人 各機材担当・セット組立・セキュリティ人員など。 |
![]() ツアー・クルーの面々 | |
■ステージ | 高さ・奥行き80m,幅120m スタッフ昇降用に、前後左右に5基のエレベーター設置 |
■総重量 | 375トン うち27トンは吊り下げ。それまで、かつてない大規模コンサートと言われたデヴィッド・ボウイの場合で45トン。先日(※当時)のマドンナのステージは68トンであった。 |
■電源 | 2基で 18,000アンペアのジェネレーター 通常のコンサートの3倍以上の電力消費を賄なうため。 |
■スピーカー | 特製大型スピーカー 240台 |
■ライト | 2,200個 全てコンピューター制御。セッティング用に4台の専用フォークリフトがあった。 |
■コンピューター | 7台 レーザー,音響,ロボット用 |
![]() 森の木立を描いた布はオープニングの演出のため。2曲目からは下に落ち回収される | |
■水 | 毎分 110リットル レーザー・オペレーション冷却用 |
■ドライアイス | 1公演 900kg スモーク用 |
■トレーラー | 100台 全ての機材運搬用に、100台近くが5ヶ月間 全米各地を移動。 |
![]() ダラスにて2度目のサウンドチェック中のマイケル |
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= program = ( ツアーパンフ ) | |
全ページは載せられませんが、マイケルのスチール写真は網羅してあります。 クリックすると別ウィンドウに 縦768pxlサイズで表示される画像もあります。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ↓は 上のアウトカット (※ツアーパンフ未掲載) ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 右側はアウトカット (※ツアーパンフ未掲載)↑ ![]() ![]() ![]() スナップ写真のページも有 (※マイケルは2枚のみ) |
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= books = ( 写真集・特集誌など ) | |
一部に過ぎませんが、『VICTORY Tour』 を扱った書籍の表紙のみ掲載します。 編集の都合上、各書籍間のサイズ比は現物に沿っていない事をご了承下さい。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
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